最近聞かない「裁判員制度」のこと

対象になる事件は大きい小さい関係はある

裁判員制度は、選ばれた国民が裁判員として実際の刑事裁判に参加することによって、被告人が有罪であるかどうかや、有罪である場合にはどのような量刑が適切であるかを、職業として携わっている裁判官とともに判断する仕組みのことです。

この制度によって、従来のように裁判官だけが刑事裁判に携わる制度によって、量刑や事実認定に国民感情との大きなずれが生じる弊害が除かれるものとして期待されています。

しかしながら、すべての刑事裁判に国民を参加させることとなれば、国民や裁判官、検察官などの負担が膨大となってしまい現実的ではないため、裁判員制度では、小さな事件については除外し、国民的な関心がより高いと考えられる、一定の重大な犯罪に限って裁判員を参加させることとしています。

このような裁判員制度の対象となる刑事事件にあてはまる罪名を挙げるとすれば、人を殺したり、けがをさせた場合の「殺人罪」、「強盗致死傷罪」、「傷害致死罪」などが典型的といえます。なお、これらは犯罪による結果は同じであっても、犯行におよんだそもそもの目的が、人を殺すことであったのか、金品を強奪することであったのか、人を傷つけることであったのかによって区別され、刑法上言い渡すことができる最高刑も異なっています。

また、泥酔状態などで車を運転して交通事故により相手を死亡させてしまった場合の「危険運転致死罪」も裁判員制度の対象となっています。そのほか、人が住んでいる家に放火した場合の「現住建造物等放火罪」、身の代金目的で他人を誘拐した場合の「身の代金目的誘拐罪」、親や子供を放置して死亡させてしまった場合の「保護責任者遺棄致死罪」なども該当します。

なお、裁判員制度では地方裁判所で行われる刑事事件の裁判のみが対象となっており、高等裁判所や最高裁判所で行われる控訴審・上告審や、金銭トラブルや家庭のいざこざなどを解決するための民事裁判、非行少年についての処分を決定する少年審判などは対象に含みません。

↑ PAGE TOP